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vol 52 数字の意味を考える

幹部会議、店長会議、各店会議等で、かたや「客単価をあげる」という考え方がクローズアップされ、その一方で「可愛いもの作って沢山お客様が来ればいいでしょ!」という表現があって、そうすると片方からだけ見れば180度違う考えのように感じてしまう。昔は私自身、店販とか客単価なんて言ったことも事もなかったし、そういう数字が実の所嫌いだったのだけど()、今は自分が指示してそういう管理まで当たり前のようにしている。

 

それって整理すれば簡単なことで、結果とプロセスが混同しているだけで、お客様に対して「誠意のある仕事」「魅力的なデザインの提供」ができていれば、結果的にはそれが目に見える数字に表れるもので、そのモチベーションの1つが「可愛いものを作りたい!」と言うことで、客単価とか売り上げはその結果でしかない。

ただ沢山の人がそういう結果を導き出せないから、数字の中身を分解して、より細やかな目標を解りやすく示しているだけで、それが全てじゃないのだと思います。以前は単価なんて言わなかったのは、そんなこと考える必要もないくらい、全員が当たり前のように伸びていた。

 

いつもの会議じゃないけど、そういう表現をすると「どっちなのだ?」と迷うみたいだけど、そもそもnambuは、お客様をリードし支持され続けるスタイリスト集団であって、極端な話、結果が出てればその中身なんて幹部以外は考える必要もないのだと思います。(最低限は知っておいてもらいたいけどね)

 

 

 nambuにとって、私にとっての数字とは『プライド』

 

 

美容師として、nambuとして、自分が経営者として、理想の姿を目指した場合に導き出されるべき数値であって、「そうなったからどう」でもないと思う。

 

 nambuは日本を代表するようなブランドで在るべきということも、その本当の意味は、それくらい美容師としていつまでも成長
し続けるということに本質がある。

「じゃあそれは何のために」?といえば、鏡の前にいる自分を支えて下さる大切なお客様のためで、昨日よりも今日、今日よりも未来永劫に、お客様の先に居続けてリードし続けることが、お客様に対する誠意だと思っています。

その結果が個人としての数字やお店としての数字に表れているだけで、その数字よりも本当はその数字を目指す「意味」が重要なはず。

 

 

私もサロンに出た時は、こう見えて美容師としてデザイン提案もしている。しかし、もう20年以上通って頂いているお客様って、ある意味同志というか、私の成長に何かを感じてもらっているから、当たり前の様に信頼して下さっているのも事実。

数字という結果を出すことも、雑誌で取り上げられたり、スポットを浴びるような美容師になることも、nambuの場合それはプロセスであって、そんな成長した自分が「鏡の前のお客様に何をかえす事が出来るのか?」ということで、そこが解ってないからすべての歯車が噛み合わなくなる。

 

 

メジャーを目指しゴールドを狙うこと・・・かたやたった一人のお客様でもいいから、数十年、自分が現役で在り続ける限り、そのお客様に携われるということ・・・自己を中心に考えれば「矛盾している事」だけど、お客様を中心に考えれば「そう在るべき事」だと私は思う。

 

ただ数字を追うのではなく、その「意味」をまず伝えることから始めるべきで、一つ一つ全ての事において、幹部みんなが本気でその「意味」を伝え、情熱を持って通り組むかで、結果なんて大きく変わるものだと思います。

 

 

 

 

 

 

vol 51 ストーリー・メーキング

理想というのは必ず数値化できる。

 

よく自分も「いいお店」「凄いお店」「カッコイイお店」なんて表現をするけど、それらも突き詰めていくと全て数値化できる。売上か? いい仕事か? も コインの裏と表のようなもので、一方からしか景色を観てないから、相反するものに感じる人が殆どだけど、リーダーはその両側からの視点を持ち、時によってそれを使い分けていく能力が問われる。

 

売れるスタイリストや流行るお店の共通点は、その目標が共有され、スタッフに一体感があるからで、ではその目標は?「数値」であっても「理想のお店」であっても、スタッフが「楽しい」と思えればそれでいいと思う。最後はその「楽しい」と思える積み重ねが実績となって現れてくる。

 

美容師は技術という武器がある分、「自分がこのお客様を呼んでいる」という個人プレーに走りがちで、チームプレイという感覚を忘れやすい。でもお客様からすれば、来店された全ての時間に起こった事トータルで、「いいお店だった!」とか「感動した!」とか感じるのであって、だからnambuは、フロントは分業にして、サービスと技術両面を、それぞれが高めあい、そういう全てのスタッフを巻き込みながら、

「nambuってやっぱりいいよね!」って、お客様に言って頂くようなストーリーを

創り上げていくことが大切だと思う。

 

(さらに…)

vol 50 稽古とは?

稽古とは  一より習ひ  十を知り  十よりかへる   もとのその一。

初めて一を習うとき、十まで習って再び一を習うときとでは、人の心は全く変わっているものである。だからこそ十まで習ったからこれでいいと思った人の進歩はそこで止まる。逆によし、また一から習おうと思う人は、きっと新しい世界へと羽ばたく事が出来る。

千利休の言葉より 

基本の大切さを学び、出来るようになっても、また基本に戻る。出来た事によって、また見る世界が違ってくる。

SHIMA先生に教わった、「100のデザインを習うより、100のデザインになるひとつの公式を見つけよ」 100のスタイルの作り方を覚えるよりも、デザインの成り立ちを紐解き、本質を見極め、組み立てや施術順序を理解した上で、「100のデザインを生み出す一つの公式」を完成させる。

千利休も同じ事を何万回も重ね、その繰り返しの中から、研ぎ澄まされた「一つ」を追及したのだろうか。単純に覚えたデザイン、思いつきで作ったデザインも表面的に作っているに過ぎない。nambuは改めて「普遍的なビューティーを目指したい」。今も昔もソリッドされた洗練されたデザインは「いいものはいい」。そう評価される「デザイン」を皆で共有していく事もトップの役割であろう。

vol 49 自分の足元

8ヶ月振りにブログを書いています。すっかりフェースブックにはまってしまい、ブログってどうやって更新するのだったかなと思い出しながら書いています。最近は会う人に、「あれ、ブログ止めたの?」と良く聞かれます。「結構楽しみにしていたのだけど・・・」なんて、嬉しい事言ってくれる方々がたくさんおられたので、久ぶりにnambu節言ってみようかなんて思いながら書いています。

最近、美容師の交流会が当たり前のようになっていて、悪い事ではないが、正直違和感を感じている自分がいます。SNSの中でやり取りされている内容も実際に会って話すことも、ホントに様々で、こんなに価値観がみんな違うのだと驚かされる事もあるけど、僕たちの時代のように「他サロンは敵!」みたいな狭い視野ではなく、様々な情報交換ができていい事なのだろうね。ただ一つ思うことが、すごく生意気なこといえば、そうやって簡単に情報交換できていたり、仲良くできる事を、もっといい意味での競争に繋げていかないと、お互い「あんな感じでいいんだ」的な安心感と言うか・・・必ず日々の中で同じような問題は起って、それを解決する原動力としての情報ならいいけど、誰もがそんなに強くはないから、「周りも同じでやっぱ大変だから、自分もコレくらいでいいか・・・」みたいになっちゃう危険性もあるように思う。協調性を持つことや、沢山の仲間を作り、お互い思いやれる関係を持つ事は大切だと思う。

だけど、あくまで僕たちは美容サークルをやっているわけじゃなく、ビジネスとして、しかも業界を牽引する気持ちすら持ってやっている。そうであれば、やっぱりそこには競争が働き、「ライバルとして・・・」という気持ちを強く持つべきで、自分なんかは弱いから、周囲がそんな温い空気だと絶対流されちゃうと思う。(だからいつでもイキがったこと言っているのだけど・・・)だから自分も含め、是非こういう沢山の集まりとかこの関係を、自分を高める機会や、自分を強くするための関係にできたら最高だよね。こうやって自分でさえもいまだに外に勉強に出たり、新しい事にトライしたりしているのだけど、nambuのスタッフ達はどうなのだろうね・・・

「忙しい・・・」「時間がない・・・」「自分はそういうのは・・・」 あなたはどれだけ素晴らしい美容師で、どれだけ影響力があって、どれだけのモンなのか? この23年間で誰がnambuを創り上げ、誰が当たり前のように、沢山のお客様を呼び、誰がこんなにチャンスが転がっている状況を作り上げているのか・・・自分の知らないところでは色んな事をしてくれている素晴らしいスタッフも沢山いるけど、そうじゃない、何となくやっている連中や、自分の練習さえたいしてやらない連中もいるよね。アシスタントでモデルが月数人程度で、スタイリストになる気ゼロでしょ・・・そんな人が自分一人になった時何ができるのかな?自分達の頃なんかは、そんな簡単に、他店のしかもそんな有名な人たちや、業界を作っているジャーナルの人たちなんかと、会える機会も話せる機会も無かったし・・・チャンスなんていうのは拾ってでも食うべきで、今上にいる人たちはみんなそういう時代を経て今があって、そういうハングリーさとかを持たずにやってきた人達は、結局いつかは自分の居場所なんて無くなっていく。

トップは自分の足元を再度確認する場をいかに作り、常に発信し続けなければならない。仕事に対するスタンスも、美容師としてのスタンスも、これを機に全員で見直しが必要です。 なぜならこれからはそんな中途半端な美容師が、1番を背負ってやっていけるわけがないから・・・

 

vol 48 妻の美容 平均許容月額 ¥18088

世の女性の皆様へ。磨かないと枯れちゃうよ!!

美しさをキープするために日々の努力を欠かさない女性が多い中で、パートナーの美に対する多少の出費は気にしないという協力的な男性も少なくないようだ。

 バズラボが行った調査によると、美しさを維持するために「日頃から食事に気をつけている」と回答した女性は72%を占めた。2位以下の「エアロビクスなどの運動に励んでいる」や「十分な睡眠時間を取るように心がけている」を抑えて、美容を意識した食生活は、もっとも多くの女性から支持される選択肢となった。

 また、食生活の改善で実感できた効果のトップには「肌の状態がよくなった気がする」が挙がっており、「理想の体重に近づいた」や「ボディラインが改善されたように思う」との答えも続いている。美容効果を高める食事にかけるお金の額は、6割を超える女性が「毎月1000円以上5000円未満」と答えている。

 一方、日本ロレアルが実施した既婚男性を対象とする調査によると、6割以上の男性が「もっと妻には美しくなってほしい」と回答しており、「妻が美しくなるためにお金をかけてもよい」という考えの男性は69%に上った。妻の美容に関する毎月の出費の許容額は「平均1万8088円」と意外に高く、月に2万円近くを支払っても構わないという男性が大半を占めた。

 「結婚後も美しい女性でいてほしい」という妻への願望は非常に強く、この分野であれば女性も遠慮せずにおねだりしていいのかもしれない。

(加藤 秀行 、 湯木 進悟)

vol 47 SHIMAの教え

私の修行時代の友人からFBの載せられていた言葉です。私も含めてSHIMAスタッフ、OBもこの教えの本に当時も現在もその思いを脈々と伝承しています。また現在のサロンワークの基本であり、デザインを構築する上での社員教育の根幹でもあります。私はSHIMA=師に出会えた事が人生のターニングポイントであり、今日のnambuが美容業界で活躍できるのも、全てはSHIMAのおかげであり、源流であるSHIMAに心から感謝いたします。

 SHIMA 嶋ヨシノリ氏の教え

私たちは「作品」を一切作りません。「作品」とは鑑賞するもので、頭に乗せて歩くものではないからです。私たちがやっているのは、いい意味での消耗品作り。そのためには全力でやるし、創造性と想像性のすべてを注ぎ込みます。 私にとってエキサイティングで前衛的な仕事とは、サロンワークであり、お客さまに提供するヘアスタイルです。クリエイティブなヘアとは、お客さま一人ひとりのために美容師が作るスタイルのこと。(SHIMA HIT HAIRより)

vol 46 未来が見えているか?

私はこの業界の先輩・後輩方をすごく観察していて()、この業界に身を置いてからの三十数年間で、先輩・後輩サロンがなぜ成長出来たり、なぜ衰えたりするのかを自分なりに分析してきた。大体10年がこの業界の一区切りで、鳴り物入りでオープンし、破竹の勢いで成長したとしても、十年経てば若いスタッフも10歳は歳をとり、社会も確実に変化する。それはどんな業界でも一緒なのだけど、それだけの時間の経過や規模に応じて、必ず大胆なイノベーションが求められ、それができる所とそうでない所で大きく分かれていくのではないかと思う。

それが解っているつもりでも、なかなか自分の事は客観視できず、どうしても過去の栄光やプライドを捨てられず、変化のタイミングを見失い、気付いた時にはイメージ力を失ってしまう。

 「トップに未来がはっきりと見えているか!!」

尊敬する先輩に言われた言葉で、一番印象に残ったのはこの言葉で、それを見失わないようにすることがトップにとって最重要で、未来のイメージを持てなくなった時には、変化も進化も出来ず、やはり変化を拒み進化を億劫がる人だけが残っていく。

 それが「衰退」ってことなのだろうなぁ・・・

 ギラギラしている人はやっぱり見えているのだと思う。

見えているから面白いし、アグレッシブだし、セクシーなのだと思う。

 自分もそうなっているだろうか?日々葛藤しています。

 

vol 45 攻撃は最大の防御

nambuは今日また未来に向けた大きな一歩を踏み出します。ずっと自分の中で考えてきたnambuの「あるべき姿」「本質」・・・それは他でもない、スタッフが目標を見出せる、夢を達成できる、そんな組織。目の前のお客様が綺麗になることで喜びを感じて頂く事はもちろんだけど、スタッフ一人一人がそんな想いを持って、一生懸命に頑張っている姿やキラキラしている姿。人は美しくなれたり、それによって褒められたりして、結局は「元気」になりたいのだと思う・・・それはパワーをもらう事でも勇気づけられる事でも同じことで、ひたむきな姿や頑張っている姿に人は感動し、エネルギーを与えられるのだと思う・・・空間、コンセプト、サービスの内容、もちろんデザインと、「目に見える事」に対しては当然ながら、それだけではない「感じる」ところでどれだけの差別化をしていけるか?

スタッフがやりがいを見出し続けられる、夢を追いかけ続けられる環境を作る事は、それ自体がお客様への最大のアピールでもあるのではないか・・・ってね。だからnambuは「かっこよく」「強く」そして「優しく」在りたいといつも思います。

こういう時代だからこそ、こんな時でも、守りに入るのは絶対に嫌で、「攻撃は最大の防御なり」くらいが自分はちょうどいいって思っている()

2012年も攻め攻めで行きますよ!!スタッフに皆さんついてきてね!!

まずは2012年1月にnambu本店を13年ぶりに全面改装し、2月10日(金)リニューアルオープンいたします。SHOPコンセプト 「NEW アーバンライフの提案」です。ご期待下さいませ。

1年間に2店舗は正直言って、労力的にも金銭面でもしんどいですが、個人も会社も体力があるうちに頑張ります。

 

 

vol 44 難しい質問

「現状では明るい要因の見えにくい美容業界をどう考えていますか?」って、某メーカーの社長様に突然聞かれ、かなり難しい質問でしたが、私なりに答えました。

過去が良かった、現在は苦しい、しんどかったのかという話ばかりだから、ネガティブになるのではないかなと思います。今がゼロと考えれば、どうなれば楽しくて、どうなれば満足なのかの状態を目標にして、今のゼロに何を積み上げていけばいいか?を考えるだけではないかな」って「なぜ上手くいかないか?を話すと暗くなるけど、じゃぁ何であの時は上手くいったのだろう? って考えると意外と楽しく話せる。でも行っている事は両方一緒で、現状分析をしているだけでしょ?

nambuも少しそこが不明瞭になってきていて、答えは解っているはずなのだけど、その具体的な形とか、絵が見えにくくなっているというか。

考えるまでもないけど、こんなところで、こんな風呂敷広げているからには、それに見合った中身を創り上げていくしか選択はなくて、それができないなら、美容業を辞めて、別の場所で別の形でやり直すしかないのだとも思う。

現在は過去の蓄積だから、それは変えられないけど、未来はこれから創っていくのだから、どんなお店にすればみんながワクワクするくらい楽しいのか?とか、もっと大きなこと言っちゃえば、日本の美容業界を、どんな風にしちゃえば魅力的な成長産業にしていけるのか?とか、それくらいのこと考えていた方が絶対面白いと思うのだけどね。

で結論は、シンプルに「攻撃型のnambu」という事になりましたので、

自分も徹底的に攻撃型でいきますのでみなさんよろしく!!

来年も、もう1店舗出店するか・・・頑張るぞ!!

 

 

vol 43 店長ではない、ディレクターの存在

 私が修行時代、SHIMAから教わった事や先輩ディレクターから教えられた事、

また今南部が感じる事

「経営者感覚で人を育てられる」

(各店の損益を理解し、数字で部下の様子を知る。実績必達の執念、利益の尊さを知る)

「変えてはいけない物(理念)、時代と共に変えて良い物の分別を持つ」

「権限に胡坐をかかない!

「当り前のことを当たり前にやる!

「利己主義ではなく利他主義!

「自分で道を切り開く!

「nambuのビジョンを自分なりに描いている!

「視野を広く持ちながらも細部は自分が動く!

「自分で新たな何かを立ち上げようとしたとき時、スタッフ全員がついていきたい!

と言ってくれるような先輩であること!

頼むよ!!ディレクターの皆さん。また未来のディレクターの皆さん。