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vol 23 美容業界の津波

 

美容業界にも、津波が少しずつ来ています。
世の中の価値観や状況が変化してきて、「美容室は景気に左右されない商売」なんて言ってたのは、もうとっくに過去の話。今は何が起こっても不思議じゃないと、経営者が思うことを当たり前にしていないと、世の中の変化についていけず、本当に井の中の蛙になってしまいます。世の中が「デフレ思考」になったり、でもちょっと良くなると「高価値思考」になったり、企業はその度に対応を迫られ、「安いものがいい!」だったり「高くてもいいものを!」だったりと、常に景気に左右されがち。

 

でも間違いなく、消費者の目や感覚は肥えていって、「いいもの」でもできれば、「安い」方がありがたいに決まっているし、徐々にそちらの方に行かざるを得ない。最近のビジネス関係の番組なんかでは、その業界の盲点をついて、出来る限りのコストダウンをはかり、「我々の使命は、お客様に安くていいものを提供することです!」みたいな事ばかりクローズアップされ、事実今成功してるのはそんなところばかりですよね。飲食の業界でも、「すごくいいけど高い」ってレストランは自分もあまり通わないけど、「いいんだけど値段もそんなに高くないんだよね」ってところが、予約の取りにくいお店になってるんじゃないかな?そうすると答えはコスト構造の見直ししかなくて、今まで当たり前だったことをすべてゼロから考え直し、その価格がはじき出せる体質に変えていくしかない。差別化なのか?ブランディングなのか?低コストの体質を作ることなのか?でも正直言って、安くていい物は理解できても、いい加減にそこばかりを求めるのも、心の豊かさをなくしかけているようにも思います。

技術者のレベルやモチベーションが商品力を支えていて、それゆえにマーケティングの概念があまり通用しない業界だったかもしれないけど、これからその両面で高いポテンシャルのお店しか生き残っていけないと、私は確信しています。それでも最後はモチベーションの高いスタッフがどれだけいるかで決まると思います。